コラム 政治・経済

政府のプライマリーバランス黒字化目標論は無理ゲーな理由

大西つねきさんは自ら主張する政策を実現するために、

フェア党という政治団体を立ち上げ

政治家また思想家として活動をされています。

 

主に主張されている内容は、

今の金融資本主義のシステムの矛盾と

その経済の仕組みを変えることです。

 

しかし、

それ以上に大切な概念があると主張していることは、

ひとり一人が自由に生きることができて、

そうした人としての生き方や思想・哲学が

政治の根幹に必要だという点です。

 

大西つねきさんのお話の中では

現在の金融システムについて

色々な専門的な内容が多く出てきます。

 

なので、少し理解するのが難しい部分もありますが、

一つ一つを自分で調べながら何度も聞いていると

とても強い共感を覚えました。

 

実は、以前から真面目で正直な人ほど

豊かになれない今の社会に

大きな違和感を感じていましたが

その根本的な原因がわからず、

悶々としていたのです。

 

そこへ、大西つねきさんの配信に出会い

全ての原因がスッキリと腑に落ちたわけです。

 

以来、ずっと大西つねきさんの情報で学びながら

私自身が出来ることを模索しています。

 

このブログの記事も、その一環として

配信をしているものです。

 

大西つねきさんについて

更に詳しいことを知りたい方は、

大西つねき公式ウェブサイト

を是非ともご覧ください。

 

さて、前回は

政府の借金を税金では返せない

と言うことについて記事を書きました。

 

今回も引き続き、大西つねきさんの著書、

「私が総理大臣ならこうする」

第三章「政府の借金を税金で返してはいけない」より

政府のプライマリーバランス黒字化目標論は無理ゲーな理由

ということについてお話していきます。

プライマリーバランスとは?

財務省が主張している

※プライマリーバランスの黒字化ですが、

そもそもプライマリーバランスとは?

その説明が必要かと思います。

※プライマリーバランスとは、
基礎的財政収支(きそてきざいせいしゅうし)の事で、
公会計において、過去の債務に関わる元利払い以外の支出と、
公債発行などを除いた収入との収支のことです。

要するに、国債費などの借金を除いた部分の

基礎的な収支をバランスさせることです。

 

では、平成29年度案をベースに説明します。

 

 図4:政府支出とマネーストック

図4と図6を見比べてみると、

税収が58兆円から69兆円に増えています。

 

これは基礎収支マイナス11兆円を消すための

仮の予算案となります。

 

可能か不可能は別にして、

69兆円にしておけば

計算上は基礎収支がゼロになります。

 

この状態がプライマリーバランス

とれている状態となります。

プライマリーバランスを取っても何も解決しない

プライマリーバランスがどういう状態かは

ご理解いただけましたでしょうか?

 

では、再び図6を御覧ください。

 

お分かりかと思いますが、

プライマリーバランスがとれた状態でも

利息の9兆円は不足したままです。

この足りない利息の9兆円分については

また新しく借りなければならないので、

結局政府の借金(国債)は845兆円から

854兆円に増えることになります。

 

一方のマネーストックについては、

税収とその他収入で74兆円減り、

政府支出で74兆円戻りますので、

差し引きゼロになります。

 

そして、利息の9兆円は

民間の※機関投資家が持っていて

民間に帰ってくることになりますので、

9兆円増えることになります。

※機関投資家とは
銀行、生命保険会社、損害保険会社、年金運用基金など

つまり、政府が9兆円の借金を増やし

それを民間に回し、その分マネーストックが増える。

 

結局は、従来と程度が違うだけで

本質的には何も変わっていないと言うことです。

もっと頑張ってみるとどうなる?

もし仮に、その程度が問題だとした場合、

もっと頑張って税収を上げて

緊縮財政をしてみるとどうなるでしょうか?

図7で説明して行きます。

 

この数字は現実的ではありませんが、

仮定の数値としてご覧ください。

 

税収を更に6兆円増やして、

支出を4兆円減らします。

 

税収が75兆円分とその他収入5兆円で

合計80兆円になるので、

基礎収支70兆円を支払っても

10兆円が余ります。

 

そして、その10兆円で利息9兆円を支払えば

1兆円が余る計算になります。

 

要するに、この1兆円を国債の返済に充てれば

国債を1兆円減らすことが出来るわけです。

 

ですが、この状況がどういうことを

意味するかを説明していきます。

 

先ずは税収の75兆円のその他収入5兆円は

私達のマネーストック(現金・預貯金)から

徴収されていきます。

 

そして政府支出10兆円と利息9兆円は戻ってくるので

差し引き1兆円のお金が減ることになります。

 

一方、政府の借金はと言うと、

基礎収支10兆円プラスから、利息9兆円を支払い

余った1兆円を返済に充てれば、

国債を1兆円減らすことが出来ます。

 

すると国債の残高は、

845兆円から844兆円になります。

 

これをずっとやり続ければ、

理論上は国債を減らすことが可能になります。

 

しかし、1年間で1兆円の国債を減らしても

結局845兆円の国債を返済するためには

845年間もかかってしまうのです。

 

しかも、時間だけでの問題ではなく

今のお金のシステムのままだと

結局利息が係ることも問題なのです。

 

どういうことかと言うと、

国債の残高にかかる利息が年間9兆円です。

 

元本が845兆円で9兆円の利息がかかる

ということは、年間約1%になります。

 

845年間もの金利動向などは、

到底読欲は不可能ですが、

もし仮に同じペースで減ると仮定しても

9兆円×845年÷2=3802.5兆円

これが大体の支払い子息になるのです。

プライマリーバランス論の浅い思考

もし仮に返済が終わったとしても

その時には990兆円あるマネーストックのうち

845兆円は消えることになります。

 

銀行が民間に貸し出しをして

845兆円分のお金を仮に増やしたとしても

さらにその上に利息で約3800兆円が必要です。

 

これも仮に銀行が信用創造でお金を発行しても

全て税金として徴収されて国債の利息として

保有している人に支払われます。

 

その3800兆円の信用造像にも

当然利息がかかりますので、

こうなると二極化で貧富の差が広がるレベルを超えて

もう意味不明な社会となっているでしょう。

 

要するに、プライマリーバランスというのは

何処まで行っても本質的には何も解決しないのです。

 

残念ながらこの考え方は、

支出を収入の範囲ですべきという

家計簿レベルでの浅い思考だと言えるのです。

まとめ

プライマリーバランスを黒字化させても

借金とお金は膨れ続けるのです。

 

仮にプライマリーバランスで

収支を改善させようとしても

時間が掛かり過ぎてしまうために

結局は利息によって押しつぶされます。

 

また、頑張って元本を返したとしても、

その分のお金は消えてしまうので

経済が麻痺していくでしょう。

 

いずれにしても、

税金で政府の借金を返すという手法では

行きつく先に出口は無いのです。

 

根本的なお金の発行の仕組みを変えない限り

財政論の問題を解決することは出来ないのです。

 

今回のお話は以上です。

 

最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

 

参考書籍
「私が総理大臣ならこうする」
著者 大西つねき

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TSUTOMU,ISHIKAWA

TSUTOMU,ISHIKAWA

製紙会社で紙製品のデリバリー管理業務を8年間、福祉関係の専門職員を8年間勤めました。その後、地域貢献を志し政治の世界へ進みます。市会議員と国会議員公設秘書を通算5年間勤め、その後民間企業で5年間経営を学び独立起業しました。順調にステップアップしていたかに見えましたが、神様はここで私に精神の修業を命じます。50歳を目前に起業した事業が失敗し廃業・借金・うつ病・離婚等を経験します。 そして社会から完全に脱落。 病気から回復後に経済至上主義の競争社会に疑問を抱き、自身の失敗経験と反省から、この厳しい時代に凡人の中高年が、どのように生きるべきかを実践を通じて学んでいます。ビジネスマインドを始め、幸せな成功を目指すためのライフスタイルなど、将来に不安を抱える中高年の方々へ、新しい時代へ向けての生き方などをご提案しています。

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