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年金繰り下げ受給70歳からの割増選択に疑問を感じたのは私だけ?!

ここ10年は一般民間会社の定年退職は年齢が60歳から65歳となり、年金の繰り下げ受給が希望者に応じて実施されています。

そして、何かしら年金受給の開始を送らせれば、お得ですよとも公表されています。

しかし、これから定年を迎える人やこれから年金生活に入る人は、年金や資産を貯めて残すか?、若しくは使って減らすか?の岐路に立たされています。

今回政府が進めようとする年金の繰り下げ需給について、少々疑問に感じることがあったので記事にしてみました。

年金の繰り下げ受給のからくり

政府が人生100年時代を宣言

「人生100年時代、65歳はもはや老後ではない」として、政府は2018年2月に閣議決定した「高齢社会対策大綱」でそう宣言しました。

それとセットで、年金の受給開始を遅らせる繰り下げ受給を奨励しています。

つまり65歳からの年金受給を70歳からにすれば、42%の割増年金をもらえる制度です。

さらに受給開始を75歳まで延長して、年金約2倍にすることも検討しているのです。

 

定年後も働き続けて年金需給を遅らせれば、リッチな老後になるという年金計画の奨励です。

しかし、注意すべき点があります。

 

それは、受け取る額が増えれば、税金も増えることを考慮しなければならないと言うことです。

 

この点を丁寧に教えていませんので、多くの人が勘違いをしてしまうのです。

 

ケース事例で解説

では、例としてAさんのケースを挙げて説明します。

年金の繰り下げ受給を選んだAさんは、65歳での職場を退職した後、5年間コンビニの夜間アルバイトで、月に約20万円を稼いで生活費を賄ってきました。

70歳を迎えた今年、ようやく念願の年金受給が始まりました。

年金額は65歳で受給していれば、年間211万円で月額11万7千500円の計算でしたが、5年間受給を遅らせたため、約300万円となり月額12万5千円に増えます。

体力的にきつくなってきたので、バイトも卒業できる期待を込めて、妻とそんな話もしました。

ところが初めて送られてきた年金通知を見ると、なんと手取りは月20万円程でした。

想定より5万円も少ないのです。

その理由は、税金や社会保険料を天引きされていたからです。

 

5年間我慢して、繰り下げで年33万円の負担増です。

 

次の事実を知ればもっと衝撃を受けるはずです。

 

もしAさんが65歳から年金211万円を受給していた場合、住民税と所得税はいずれもゼロです。

その上、年金から天引きされる社会保険料である国民健康保険料と介護保険料もはるかに少なくて済んでいたのです。

 

繰り下げ受給を選んだことで、何と税金と保険料を合わせて年間約52万円も徴収され、結局負担が33万円も増えていたのです。

年金の受給を5年間我慢して、額面では42%年間約89万円割増されたように見えても、実際の手取りは26%で年間約50万円しか増えていないのです。

 

受け取れなかった5年分の年金の元を取るには、現在の平均余命を上回る91歳まで長生きしなければなりません。

 

所得税や住民税の他にも、Aさん夫婦が子供に少しでも資産を残そうとして繰り下げ受給を選択し、年金からコツコツ貯金をすれば、最後には相続税でごっそり支払うという結末まで準備されています。

 

政府は、相続税法を改正(2015年施行:市課税の対象)して、財産をたっぷり残してくださいと待ち構えているのです。

 

まとめ

民間会社に勤めていた多くの人は、定年退職後に何らかの形で第二の就職をして、年金完全支給時まで働きながら、年金生活に入るケースが多いと思われます。

年金完全支給時を過ぎても、仕事が大好きで仕事を生きがいとしていますから、老後資金に少しでも加算すれば、収入も増えて年金生活を少しでも安心で楽なものに出来ると考えます。

 

一方で、健康問題や家庭の事情、または倒産やリストラに遭遇したり等して、毎年の収入や退職金が激減して、不運な形で老後を迎える方も沢山増えています。

年金支給時期を65歳より70歳に延長すれば、割増年金額は年間約89万円を得ることが出来ますが、税金と保険料を合わせて年間約39万円も徴収され、実際の手取りは年間約50万円しか増えていません。

 

社会構造や少子化問題など、年金制度自体が複雑な問題を多く抱えていることは確かです。

しかし、長年年金制度を信じて、限られた収入の中から身を削る思いで、将来のために体力が衰える中で奮闘した人達が、こうした形で搾取されることが、あまりにもお気の毒なことだと感じるのは私だけでしょうか?

 

これは、我が身に降りかかった問題でもあります。

 

どうか皆様も他人事として考えるのではなく、将来の自分自身の問題として、こうした社会問題に関心を深めていく必要があると感じています。

 

最後までお読みいただき、感謝申し上げます。

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TSUTOMU,ISHIKAWA

TSUTOMU,ISHIKAWA

製紙会社で紙製品のデリバリー管理業務を8年間、福祉関係の専門職員を8年間勤めました。その後、地域貢献を志し政治の世界へ進みます。市会議員と国会議員公設秘書を通算5年間勤め、その後民間企業で5年間経営を学び独立起業しました。順調にステップアップしていたかに見えましたが、神様はここで私に精神の修業を命じます。50歳を目前に起業した事業が失敗し廃業・借金・うつ病・離婚等を経験します。 そして社会から完全に脱落。 病気から回復後に経済至上主義の競争社会に疑問を抱き、自身の失敗経験と反省から、この厳しい時代に凡人の中高年が、どのように生きるべきかを実践を通じて学んでいます。ビジネスマインドを始め、幸せな成功を目指すためのライフスタイルなど、将来に不安を抱える中高年の方々へ、新しい時代へ向けての生き方などをご提案しています。

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